2024.6.14

建築士 金城健雄のけんちくどんどん vol 02:石敢當



「いしがんとう」と読みます。古くから魔物(マジムン)は直進しかできないと信じられており、突き当りに位置する家にマジムンが入り込まないようにと、丁字路や三叉路などに設ける石碑や石標のことを言います。
石敢當、石敢当、石巌當、泰山石敢當などと刻まれたものがあり、元来は中国の福建省の風水を発祥とする風習で、台湾、香港、マレーシア、シンガポールなどでも見られ、現在の沖縄では街中のどこでも目にすることができるポピュラーな存在です。
意外なことに国内では沖縄だけではなく、鹿児島、宮崎、徳島、大阪、秋田にも確認されているとのことです。(Wikipedia調べ)




住宅を建てる際は、表札の大きさくらいの御影石に文字が刻まれたものを家主が買ってきて、塀に貼り付けるのが一般的ですが、こだわりのある家主さんは建物に直接刻みたいリクエストもあったりして、その場合は型枠に文字の型を嵌めてコンクリートを打ち込みます。

今では、ミニチュアの置物やキーホルダーのチャームなどに可愛いくデザインされた、お守り的な魔除けアイテムとして気軽に通販で購入することができます。
もし、あなたが住んでいる家が道路の突き当りにあって、体調が優れなかったり、災いが続いていたりするならば、石敢當を置くことをお薦めします。信じるか信じないかは・・・。
次回は、魔除けシリーズとして「ヒンプン」の古民家から現在の建築に至る活用法を紹介します。